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年賀状を描いている劇団員と黒澤世莉です。

『ローザ』稽古も残り5回。この日は照明仕込みがありました。次回はテクニカルリハーサル、そして次々回はスチール撮影です。来週の水曜日、12/21には幕があきますね。楽しみです。

いまとはきっと、ぜんぜん違うものになっているでしょう。

劇団員ロングインタビュー、ヒザイミズキが公開になってます。ヒザイさんは面と向かってわたしに悪口を言います。「俳優として必要とされたいのに余計なこと言ってムカつく」とか「手ぬぐいとか腹巻きとかほんとかぶるんでやめてください」とか言ってますが、窪田優という大きな野生児に「むかつく。でも好きになってしまった」とか言っちゃう可愛い人です。

ロングインタビューvol.5 ヒザイミズキ
http://blog.livedoor.jp/jtc2009/archives/2037968.html

そろそろ演劇の話をしようか。

『ローザ』という作品はヘンな演劇です。ふつうの物語ではないし、ではどんなお話なのかと言うと、一言で言えば破綻しているお話です。幾つかの部品に分かれているのですが、それが強引だし、最終的に統合されているわけではない。

でも、それが日々の稽古の中で、なにかエネルギーを帯びてきているな、て思います。

通し稽古を踏まえて、演出したい部分や、上手くいっていない部分を共有しました。それから、別れている部品を再構成して稽古してみました。最近良くやっている稽古です。

前は「ローザの過去のシーン」をやり、この日は「ローザのモノローグ」を通してみました。

複雑になっている場面を紐解いてシンプルにしてやってみると、もともとそのシーンの持っていた魅力が再発見できたり、俳優たちのフィジカルやハーモナイズで面白くしていた部分が、別のやり方のほうがより作品に力を与えるんじゃないか、て判断されたり。

この作品の要素の一つは「ローザ」という人物の多面性を描くことです。ローザに限らず、人間は色んな側面を持ってますよね。親に対する顔、友人に対する顔、会社に対する顔、恋人に対する顔、パートナーに対する顔、子どもに対する顔、親戚に対する顔、行きつけの店に対する顔。

人間の多面性を、演劇的に表現できれば、とっても面白いなあ、て思います。

最終的に、その場にいない人間が現れたら、それってエキサイティングじゃないですか。そんなエキサイティングな作品に、なるように稽古をしてます。

稽古自体は、じっくりゆっくり進んでます。でも全ての瞬間が楽しい。きっとこの、関わっている連中が楽しんだ分だけ(ひょっとしたら苦しんだ分だけ)、「ローザ」は成長するんだなあ、て思います。

「無駄に思える時間にこそ、人間性の豊かさが現れる」

これは劇中の台詞ですが、そんな作り方をしてます。




____________________おしらせ____________________

●演出作品 Plays
女性革命家の生涯を、花束で抱きしめる物語
時間堂 最終公演 『ローザ』 [12/21~30] at 十色庵 [赤羽]
http://handsomebu.blog.jp/archives/52390095.html


【ご利用受付中】静謐な演劇空間「toiroan 十色庵」
http://toiroan.tumblr.com/


【キャンペーン】黒澤世莉を2万円で売ります【先着5名様】
http://handsomebu.blog.jp/archives/52361098.html