黒澤世莉です。

写真は下北沢のスタバでノマドワーカーをキメる、株式会社ネクステージ同僚の川本直人さん。かっこいいですね。下北沢のスタバでノマドワーカー。大事なことなので太字にしてみました。

さて、そういうわけで就職し、会社員になりました。切れすぎる日本刀ばりに扱いにくいわたくしを雇用してくださることに、株式会社ネクステージには感謝しかありません。また、多くの方にお祝いの言葉をいただき、ありがたく思っております。

その上で申し上げます。

会社員はべつに偉くない。

就職も別にめでたくない。なぜなら、フリーで仕事を受けていても、起業して仕事を受けていても、就職していても、仕事自体の価値は変わらないから。

安定しているからいいじゃないって？　会社員＝安定ではないです。30年前の大企業ならともかく、2016年のネットベンチャー企業、しかも演劇をあつかう会社となれば、自分で起業しているのと、不安定さではいい勝負だと思います。

もちろん、自分ひとりではなく、経営者と同僚がいますから、そういう意味では有利だとは思いますが、それも会社員だからいいのではなく、フリーでプロジェクトチームに入っても、起業家として編成しても同じことだと思います。

会社員＝フリーや企業より優れている、安定している、という無意識の思い込みは、多くの人にあるんじゃないかなあ、て思っています。そして角度を変えて、たとえば「男女平等」とか「人種国籍の平等」とか「ジェンダーの平等」とか、いろいろなことについて、思い込みまれていることがある。書くだけで気が重いけど「〇性は劣っている」とか「〇〇人はクズだ」とか「◯性愛者は気持ち悪い」とか、そういうこと。

で、していないつもりでも、そういう思い込みは自分だって例に漏れずしているんだろうと思います。

ま、言いたいことは「劇団やフリーで演劇やってるひとは、会社員より偉くもないけど劣ってもないよ」てことです。たしかに、演劇で稼ぐのは難しいことですが、不可能じゃない。し、稼ぐだけが人間の価値じゃないでしょう。

もしこの記事を読んでいるお父さんお母さん、娘さんは息子さんが舞台俳優や演出家や作家を連れてきても、けるなぐるの暴行を加えたり門前払いの上塩をまいたりしないでください。話を聞いてあげてください。

「演劇人は会社員や公務員と対等である」が社会の常識になるように、株式会社ネクステージはがんばるんだと思います。そういうことが「表現者の未来のために」繋がるんだと思います。

重ねていいますが、クセのある私を雇ってくれた会社には感謝の念しかありませんし、就職を祝ってくれたみなさまにも感謝しております。しぶしぶ会社員になったんでも、会社員がいやなんでもないです、ただただ「劇団時代といまと、社会的立場は対等だし、何ら変わらない」て言いたいだけです。くれぐれも誤解しないでくださいねー。


【演出します】時間堂ラスト3公演はこちらです。いまからカレンダーに書き込んでおいてね：『驟雨』[9/10~12]・『言祝ぎ』[10/14,15]・『ローザ』[12/21~30]
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