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黒澤世莉です。

時間堂『ゾーヤ・ペーリツのアパート』21回目の稽古は、2回目の集中稽古で、4回目で最後の公開稽古でした。その後、十色庵での稽古を終えて、より劇場に近い稽古場に移動します。

22回目の稽古から9回は、より劇場に近いサイズの稽古場を借ります。
朝は舞台監督チームと制作チームが搬入をしてくれて、美術チームと仕込みを行い、午後から稽古となりました。

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宣伝にまつわるエントリでも書きましたが、演劇は台本と俳優だけでは成立しません。観客がいないと演劇になりません。公開稽古に毎回たくさんのひとが来てくださって、あたたかい感想までいただけるのは、ほんとうに励みになりました。

作ってると、客観的にどう見えてるのか、分からなくなりますからね。

さらに、ふつうは、台本と俳優と観客だけでも公演にはならなくて、数多くのスタッフさんがサポートしてくれて、はじめて舞台に立てるわけです。

十色庵の搬出といって、さまざまなものを運んだりするのは、舞台監督チームにお願いしました。そのまま翌日の朝から、稽古場を作ってもらいます。

稽古場を作るというのは、つまるところ「できるだけ公演に近い環境をつくる」ということです。

たとえば、「舞台面の大きさをつくる」という作業。実際の舞台面の広さが分かるのと分からないのとでは、全然やることが違ってきます。

また「舞台機構をつくる」こともやってもらいます。実際にどんな仕掛けがあって、どう操作するのか。

これらのことを安全面も含めてやってもらいます。

「演劇をつくる」というのは、多くの人の支えがあってできることだし「舞台に立つ」ていうのはその支えがあってはじめて立てるんだなあ、と改めて思いました。

ちょっとひいたところから冷静に考えると、こんな大勢の人間が、必死でセリフ覚えたり段取り覚えたり、気を切ったり削ったり、PCに向かって目をショボショボさせたりして、人生の貴重な何ヶ月を捧げてくれてるわけですよ。2時間45分の花火のために。

演出は、作品のことを決めて、責任をとる仕事です。多くの人が、演出家の意図に応じて、それを具現化しようと懸命にやってくださいます。感謝の気持ちは大事ね。

すぐ、やってもらえなかったことなんかをブツブツ言いたくなっちゃう小者なとこあるので。わたくし。

とはいえ、それで気を使って芸術性を損なうと、全体最適もへったくれもなくなるので、感謝の気持ちは持ちつつ、ワガママいっぱい自分の芸術に邁進しまーす。余裕と責任をもってね。

というわけで、この二日間は舞台監督チームに大いに助けられました。

スケジュールが混んでいる中、この二日間は出演者と演助に比較的余裕のある時間割にできてよかったです。体力気力には限界があるからね。公演前は根つめたくなるけど、やすみ時間も大事。やすみがないとカリカリしてきちゃうからね。あるいはクサクサ。気持ちも後ろ向きになりやすくなるし。

しんどいときほど、機嫌よく、前向きに。

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今回は劇場の奥行きや高さを活かした演出です。スタジオを引っ越してようやっと、その片鱗が見えてきました。次回からはその模様なんかを書いたらいいかな。

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【演出します】2016年の時間堂は7月の本公演とレパートリーシアターの【12ヶ月連続上演】

時間堂レパートリーシアター8月20日(土)『夏だ!一番時間堂まつり』
at 十色庵



【次回本公演】「ゾーヤ・ペーリツのアパート」
2016年7月29日(金)〜31日(日) 東京芸術劇場シアターウエスト
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【ご利用受付中】静謐な演劇空間「toiroan 十色庵」
http://toiroan.tumblr.com/


【ワークショップ情報】6月
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【演出家/俳優:参加者募集】ファシリテーターしますよ:ディレクターズワークショップ [大阪][8/15~18]
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