三越劇場で新派を観てきた黒澤世莉です。
松竹創業百二十周年『新派名作劇場』
http://www.shochiku.co.jp/shinpa/pfmc/1506/index.html
「新派ってなあに?」という方もいらっしゃるかと思いますので、ごくかいつまんで説明します。間違ってたらどなたか正しい知識を教えてください。
演劇といえば歌舞伎、という明治時代に産まれた、当時の現代庶民の生活を描いた商業演劇。
新劇は、より芸術至高で、発端は西洋演劇の取り込みだったので、新派とは全然違うのだけど、分かりにくいよね。いまでは小劇場やらミュージカルやら宝塚やらアングラやらもっとアバンギャルドなものから、もっと商業よりの商業演劇やら、いっぱいあるからなあ。
樋口一葉原作、久保田万太郎脚色「十三夜」と、村松梢風作、巌谷槇一脚色「残菊物語」の二本立て、休憩2回3時間とポストパフォーマンストークでした。
わたしが新派を観るってのは、言ってみれば、いつもジャズばっかり演ってるひとが、和太鼓のコンサートに来たみたいなもんですからね。同じ演劇というジャンルでも結構遠いところにいると思うので、三越劇場の豪華さから、客層のセレブなマダムやら、休憩の長大さやら、そういうところも含めて楽しみました。
100年位前の作家の書く日本語って言うのは、美しいですねえ。
ご贔屓さんがいて、大向う(客席から舞台に向かって成駒屋、とか呼びかけるやつ)がかかって、という、日本の伝統的な「演劇」って、私とは縁遠いものなんですが、それはそれでとっても素敵なものねえ、と思いました。
トークもいろいろ興味深かったです。ご出演の市川春猿さんの屋号は澤瀉屋だけど、演じている役は音羽屋なので、大向うがかかると変な感じになる、ていう話とか。「人気」のイントネーションが、いまと昔で違うっていう話とか。いまは平板だけど、昔は「ん」で音を下げてたらしいです。「温度」みたいなイントネーションね。
残菊物語は雑司ヶ谷鬼子母神が出てくるんですが、おうちのすぐ近くなのでそわそわしました。
やーほんと、演劇って一口に言っても色々あるなあ。「演劇は食えない」ってのもよく聞くし言うけど、三越劇場に出入りしているひとたちは食えてるんだろうなあ。そう考えていくと「演劇は食えない」ていう言葉も、疑ってかからないといけないよなあ、なんて思ったり。
いい勉強になりました。
最近の雑司が谷警備隊。
鍬田かおるさんと開催する短期集中ワークショップ[特別クラス:身体と感情とテキストの融合と拡張]は6/25〆切。がっちり俳優業を見つめなおしたい方、お待ちしています。
toiroan 十色庵 一周年イベントは6/26(金)から29(日)ですよ。毎日短編演劇やったり、グランヴァンをテイスティングしたり、拠点を持ったアーティストと話しあったり、企画モノもありますけど要はお誕生会なんでね、楽しみに来てください。
ワークショップ情報
■東京
http://jikando.com/workshop.html
[特別クラス:身体と感情とテキストの融合と拡張]
7月 5日(日)〜7月 12日(日) *全6回
[演技:オープンクラス]
7月 6日(月) 19:00〜22:00
7月 13日(月) 19:00〜22:00
7月 15日(水) 19:00〜22:00
7月 20日(月) 19:00〜22:00
7月 25日(土) 13:00〜16:00
7月 27日(月) 19:00〜22:00
[演技:中級クラス]
7月 31日(金) 19:00〜22:00
【祝一周年】toiroan 十色庵 一周年イベント
http://handsomebu.blog.jp/archives/52333794.html
2015年6月26日(金)〜29日(月)
黒澤世莉 (時間堂・演出家) のプロフィールはこちら
http://jikando.com/member/seri.html
【演出します】高校生と創る演劇「赤鬼」
2015/11/7~8 at 穂の国とよはし芸術劇場PLAT
時間堂がつくった、演劇をみるつくる体験する場所「toiroan 十色庵」リノベーションの記録。気軽に遊びに来て下さい
https://note.mu/jikando
松竹創業百二十周年『新派名作劇場』
http://www.shochiku.co.jp/shinpa/pfmc/1506/index.html
「新派ってなあに?」という方もいらっしゃるかと思いますので、ごくかいつまんで説明します。間違ってたらどなたか正しい知識を教えてください。
演劇といえば歌舞伎、という明治時代に産まれた、当時の現代庶民の生活を描いた商業演劇。
新劇は、より芸術至高で、発端は西洋演劇の取り込みだったので、新派とは全然違うのだけど、分かりにくいよね。いまでは小劇場やらミュージカルやら宝塚やらアングラやらもっとアバンギャルドなものから、もっと商業よりの商業演劇やら、いっぱいあるからなあ。
樋口一葉原作、久保田万太郎脚色「十三夜」と、村松梢風作、巌谷槇一脚色「残菊物語」の二本立て、休憩2回3時間とポストパフォーマンストークでした。
わたしが新派を観るってのは、言ってみれば、いつもジャズばっかり演ってるひとが、和太鼓のコンサートに来たみたいなもんですからね。同じ演劇というジャンルでも結構遠いところにいると思うので、三越劇場の豪華さから、客層のセレブなマダムやら、休憩の長大さやら、そういうところも含めて楽しみました。
100年位前の作家の書く日本語って言うのは、美しいですねえ。
ご贔屓さんがいて、大向う(客席から舞台に向かって成駒屋、とか呼びかけるやつ)がかかって、という、日本の伝統的な「演劇」って、私とは縁遠いものなんですが、それはそれでとっても素敵なものねえ、と思いました。
トークもいろいろ興味深かったです。ご出演の市川春猿さんの屋号は澤瀉屋だけど、演じている役は音羽屋なので、大向うがかかると変な感じになる、ていう話とか。「人気」のイントネーションが、いまと昔で違うっていう話とか。いまは平板だけど、昔は「ん」で音を下げてたらしいです。「温度」みたいなイントネーションね。
残菊物語は雑司ヶ谷鬼子母神が出てくるんですが、おうちのすぐ近くなのでそわそわしました。
やーほんと、演劇って一口に言っても色々あるなあ。「演劇は食えない」ってのもよく聞くし言うけど、三越劇場に出入りしているひとたちは食えてるんだろうなあ。そう考えていくと「演劇は食えない」ていう言葉も、疑ってかからないといけないよなあ、なんて思ったり。
いい勉強になりました。
最近の雑司が谷警備隊。
鍬田かおるさんと開催する短期集中ワークショップ[特別クラス:身体と感情とテキストの融合と拡張]は6/25〆切。がっちり俳優業を見つめなおしたい方、お待ちしています。
toiroan 十色庵 一周年イベントは6/26(金)から29(日)ですよ。毎日短編演劇やったり、グランヴァンをテイスティングしたり、拠点を持ったアーティストと話しあったり、企画モノもありますけど要はお誕生会なんでね、楽しみに来てください。
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ワークショップ情報
■東京
http://jikando.com/workshop.html
[特別クラス:身体と感情とテキストの融合と拡張]
7月 5日(日)〜7月 12日(日) *全6回
[演技:オープンクラス]
7月 6日(月) 19:00〜22:00
7月 13日(月) 19:00〜22:00
7月 15日(水) 19:00〜22:00
7月 20日(月) 19:00〜22:00
7月 25日(土) 13:00〜16:00
7月 27日(月) 19:00〜22:00
[演技:中級クラス]
7月 31日(金) 19:00〜22:00
【祝一周年】toiroan 十色庵 一周年イベント
http://handsomebu.blog.jp/archives/52333794.html
2015年6月26日(金)〜29日(月)
黒澤世莉 (時間堂・演出家) のプロフィールはこちら
http://jikando.com/member/seri.html
【演出します】高校生と創る演劇「赤鬼」
2015/11/7~8 at 穂の国とよはし芸術劇場PLAT
時間堂がつくった、演劇をみるつくる体験する場所「toiroan 十色庵」リノベーションの記録。気軽に遊びに来て下さい
https://note.mu/jikando