ハリウッドの反逆」エリック・ベントリー

これも面白かった。ちょうどアーサー・ミラー自伝とかリリアン・ヘルマンとか、読んだ後だったのもあって、1920年から30年を舞台にしたものを摂取した後だったし、興味深さもひとしお。

20世紀アメリカで、マッカーシズム吹き荒れる中、実在した資料を編纂し戯曲の形式に仕立てた作品。
今では共産主義やマッカーシズム、非米活動委員会という言葉にピンと来ない人も多いかなと思うけど、サラっとでも背景が分かったら面白いのよ。

すげー簡単に言うと
「第2次世界大戦が終わってアメリカとソ連が案の定超ケンカ状態になって、冷戦ね、でアメリカでは第二次大戦前から共産主義ってイケテね?ていう流れとマジ無いわ共産主義っていう流れがあって、でいろいろあって『ほんと共産主義者、社会的に抹殺しますww、就職とかあきらめてwww、ちょっと怪しい奴も覚悟しろwwww』みたいになってアメリカオワタ」みたいな時代だったのね。

その非米活動委員会での、ハリウッドセレブ達の言動が面白いの。作者の意図のあるられるの仕方で、人間のいろんな面が浮き彫りになる。

物語としては弱いかもしれないけど、人間を多面的に描いているので面白い。