20年選手の黒澤世莉です。
写真は先日の時間堂レパートリーシアターのリハーサル風景です。2月に上演した「人の気も知らなで」を、4月のレパートリーとして上演するためのリハですね。
この日は、セリフや段取りを思い出すようなことをしていました。で、それがすごくよかったんで、そのはなしをします。
「なんで思い出し稽古がいいのよ。むしろ演出いらねーじゃん」
て思う方もいらっしゃると思います。ていうか、私もそう思う節もあります。そういう節も感じつつ、プロンプ入れたり稽古観たりしてました。「じゃ、セリフと段取りだけ意識して、芝居は流してやろっか」なんて言いつつね。
そしたら、とても面白いんですよ。すげえいい。こういう演劇やりたいんだってやつが現前してる。
具体的に言うと「テキストから自由である」「その場に起きたことを行動している」「一つ一つの行動に対比が付いている」みたいなことなんですけど。言葉にすると当たり前ですが、これを高いレベルで過不足無く達成するのは至難の業です。少なくとも、わたしが足を運ぶ演劇ではあんまり観ないです。
で、なんでいいものが観られたかって色々と考えたんですけど。たとえば、稽古だから、とか、観客がいないから、再演だから、とか、そういうことも色々あると思うんですよね。でも、稽古で観客がいない状況で再演でも、こんなモノはあんまり観ない。
というと、やっぱりチームとしてかけた時間が効いている、てことなんだと思います。言語を共有して、実際に訓練して、現場を重ねる。この3つのプロセスを踏めるのは、劇団の特徴だと思います。それが面倒だという人もいるでしょうが。
でね。
話は変わってわたしの値段の話になるんですけど。
3時間のワークショップとか、授業とか、やりますよね。時給換算されるの好きじゃないんですよね。
好きじゃないっていうか、この3時間は、ただの3時間じゃなくて、わたしが演劇やってきた20年間を3時間にぶち込んでるんだってことです。
だから、その授業の3時間で勘定されるのはちょっとなあ。20年分もらわないと割に合わないなって思います。時給だったら、175,200時間分くれるんだったら東京都の最低時給でいいですよ。
まあ、それは無理。分かってる。大人だから。
だから、せめて日給換算でほしいわけですよ。20年分のノウハウをきちんと伝える人間にたいして数万円を支払うことは、教育成果でも作品成果でもいいんですが、費用対効果は高いと思います。いま自分2万円キャンペーンやってますが、これは高くないと自分では思っています。
【キャンペーン】黒澤世莉を2万円で売ります【先着5名様】
http://handsomebu.blog.jp/archives/52361098.html
別にお金いっぱいほしいんじゃなくて、生きられる分だけもらえればいいんですよ。それよりも、私の伝える演劇に対して、価値を認めてほしいだけです。
そして、わたしだけがお金もらえればいいんじゃなくて、後輩の演出家たちが買い叩かれるのもすげえイヤです。「あいつ高いから安い若手でいいや」とか、マジでやめてほしい。私じゃなくてもいいから、ちゃんとお金払ってあげてください。とくに儲かってる企業はね。
小劇場の劇団とか、手弁当の個人には、そんなこと思わないし、べつにお金だけで演劇のこと考えてるわけじゃないから、気軽に相談してくださいね。お金だけ考えてたらそもそも演劇なんかやらねえよ。
激しく共感したTweet。
こういうことは大人の業界人が発信しないとねえ、て思うのよ。
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2016年の時間堂は7月の本公演とレパートリーシアターの【12ヶ月連続上演】
【時間堂ソシオ(共同運営者)募集】時間堂主催公演の全演目がご覧いただけます。ともに文化をつくりましょう。
http://handsomebu.blog.jp/archives/52360535.html
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写真は先日の時間堂レパートリーシアターのリハーサル風景です。2月に上演した「人の気も知らなで」を、4月のレパートリーとして上演するためのリハですね。
この日は、セリフや段取りを思い出すようなことをしていました。で、それがすごくよかったんで、そのはなしをします。
「なんで思い出し稽古がいいのよ。むしろ演出いらねーじゃん」
て思う方もいらっしゃると思います。ていうか、私もそう思う節もあります。そういう節も感じつつ、プロンプ入れたり稽古観たりしてました。「じゃ、セリフと段取りだけ意識して、芝居は流してやろっか」なんて言いつつね。
そしたら、とても面白いんですよ。すげえいい。こういう演劇やりたいんだってやつが現前してる。
具体的に言うと「テキストから自由である」「その場に起きたことを行動している」「一つ一つの行動に対比が付いている」みたいなことなんですけど。言葉にすると当たり前ですが、これを高いレベルで過不足無く達成するのは至難の業です。少なくとも、わたしが足を運ぶ演劇ではあんまり観ないです。
で、なんでいいものが観られたかって色々と考えたんですけど。たとえば、稽古だから、とか、観客がいないから、再演だから、とか、そういうことも色々あると思うんですよね。でも、稽古で観客がいない状況で再演でも、こんなモノはあんまり観ない。
というと、やっぱりチームとしてかけた時間が効いている、てことなんだと思います。言語を共有して、実際に訓練して、現場を重ねる。この3つのプロセスを踏めるのは、劇団の特徴だと思います。それが面倒だという人もいるでしょうが。
でね。
話は変わってわたしの値段の話になるんですけど。
3時間のワークショップとか、授業とか、やりますよね。時給換算されるの好きじゃないんですよね。
好きじゃないっていうか、この3時間は、ただの3時間じゃなくて、わたしが演劇やってきた20年間を3時間にぶち込んでるんだってことです。
だから、その授業の3時間で勘定されるのはちょっとなあ。20年分もらわないと割に合わないなって思います。時給だったら、175,200時間分くれるんだったら東京都の最低時給でいいですよ。
まあ、それは無理。分かってる。大人だから。
だから、せめて日給換算でほしいわけですよ。20年分のノウハウをきちんと伝える人間にたいして数万円を支払うことは、教育成果でも作品成果でもいいんですが、費用対効果は高いと思います。いま自分2万円キャンペーンやってますが、これは高くないと自分では思っています。
【キャンペーン】黒澤世莉を2万円で売ります【先着5名様】
http://handsomebu.blog.jp/archives/52361098.html
別にお金いっぱいほしいんじゃなくて、生きられる分だけもらえればいいんですよ。それよりも、私の伝える演劇に対して、価値を認めてほしいだけです。
そして、わたしだけがお金もらえればいいんじゃなくて、後輩の演出家たちが買い叩かれるのもすげえイヤです。「あいつ高いから安い若手でいいや」とか、マジでやめてほしい。私じゃなくてもいいから、ちゃんとお金払ってあげてください。とくに儲かってる企業はね。
小劇場の劇団とか、手弁当の個人には、そんなこと思わないし、べつにお金だけで演劇のこと考えてるわけじゃないから、気軽に相談してくださいね。お金だけ考えてたらそもそも演劇なんかやらねえよ。
Aki Production@HiyoriDAkishinoフリーランスの成果物の相場が現状の3倍くらいにならないとおかしいと思うよ。社会保障や消耗品を会社経費でまかなえる会社員の手取りとフリーランスの月収がトントンになるとフリーランス高いとか思っちゃう日本企業はおかしいよ。
2016/03/30 11:03:39
激しく共感したTweet。
こういうことは大人の業界人が発信しないとねえ、て思うのよ。
____________________おしらせ____________________
【キャンペーン】黒澤世莉を2万円で売ります【先着5名様】
http://handsomebu.blog.jp/archives/52361098.html
2016年の時間堂は7月の本公演とレパートリーシアターの【12ヶ月連続上演】
【時間堂ソシオ(共同運営者)募集】時間堂主催公演の全演目がご覧いただけます。ともに文化をつくりましょう。
http://handsomebu.blog.jp/archives/52360535.html
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