「ハンサム部」こと旅する演出家:黒澤世莉blog

Director Seri Kuroawa's blog / 旅する演出家 黒澤世莉のblog

January 2012

ENBUゼミではサンフォード・マイズナー・テクニックの講座を受け持ってます。ずっと師匠のアシスタントやってたのですが、自分がメインでリーダーをやるのは初めてです。

うちの師匠は柚木佑美といって、本人も俳優をやりながら、NHKや新国立劇場演劇研修所で講師をされてます。またアクターズワークスというグループがワークショップを企画してますので、興味があったら見学したり受講したらいいと思います。身内贔屓するわけじゃないですけど、柚木佑美は日本で一番の俳優指導者の一人だと思ってますし、柚木さんがやってるかぎり、私がやんなくてもいいと思ってます。アクターズワークスに興味があったら、以下のリンクをレッツクリックだよ。
http://actorsworks.blogspot.com/

でも、マイズナーテクニックはとても良い演技技術だと思うし、それに触れられるチャンネルが増えるのはいいことだと思いました。ENBUゼミさんからお話を頂いて、私でお役に立てることがあるならばと、引き受けることにしました。

マイズナー・テクニックは、最近ではいろいろなところでやられているみたいです。チャンネルが増えるのはいいことだと思うんですが、気をつけて運用しないと誤解を与えて終わっちゃうのが怖いなあと思います。

たとえばリピテション [repetition] という練習方法があるんですけど、これの本質を捉えて運用するのは困難なことだと思います。私は、人に明快に伝える場合、最低でも25時間のプログラムでないとやりたくありません。表面だけさらっとなぞるなら短くても可能ですけど、そんな紹介に意味があるとも思えない。

自分がリピテションの本質に気づいたのが、マイズナーテクニックに出会ってから3年くらいしてからでした。もちろん、多くの人は私よりも性能がいい演劇人でしょうから、もっと早く本質を掴んでくださるとは思うのですが、より効果的な技術修練のため、主催側も受講者側も、ある程度の時間は確保して望んでほしいなと思います。

リピテションは、マイズナーテクニックの入り口にすぎません。リピテションが自由にできる、つまり、自分の感情を過不足なく相手に表現し、相手の感情を研ぎ澄まして受け取れる、お互いの関係性が明確で濃密に出来るところが、スタートです。その基礎を共有して、役作りや戯曲読解に入って行きます。なので、アクターズワークスのクラス受けるなら、エクササイズクラスを受講して向いているやり方だと思ったり、ここには何かあると思ったら、キャラクタークラスとシーンクラスは受講して下さい。そこまでやらないと、あんまり意味ないと思います。

もちろん、鋭い俳優諸氏ですから、エクササイズクラスだけでもうまく生かせるでしょうが、マイズナーおじさんは「感情の開放」とか「一人で泣きわめく俳優」を作りたくて、彼の方法論を生み出したんじゃないってことは、覚えておいて欲しいです。

なんでこんなこと書いたのかというと、マイズナーにしろリピテションにしろ、「オレ分かったぜ」風に語られると「はぁ、あんたほんとに分かってんスカ」みたいに思うからです。私も本質をつかもうとして、触れては離れてを繰り返している身です。

「これで分かった」とか思ったら、全然分かってないって証拠です。そういうの見聞きすると、私腹立つので、書いておきます。これはマイズナーに限らない、技術全般のことだと思いますけど、態度の問題じゃなくて、心からの技術、実力に対する自信と、それゆえの謙虚さがないと、ほんとダメだと思います。

今日もクラスで、ある受講生の一言にはっとさせられました。何気ない発言が、自分の血肉になるような響きになるんですよ、演劇のクラスっていうのは。でも、「分かってる」て思ってるひとは人の話聞いてない、だから素敵な言葉や体験が交換されていてそれに気づかない。傲慢ゆえに人の話聞かないひとはホント嫌いです。

クラスによってはそもそも受講者同士の対話の時間がない場合もあって、それもダメだと思います、受講者の気づきや言葉に含まれている熱意や感動が、どれだけ受講者の技術に生きるヒントが含まれているのか、それが指導する側の糧になるか。また成長がどこまで進んでいて、または進んでいないのか、饒舌に語ってくれるか。私はその情報を元にしないと、俳優指導なんてとてもじゃないけどできないです。

ひとりでも多くの人に、サンフォード・マイズナー・テクニックが、シンプルで有効な演技技術として理解されますように。

ご無沙汰しております、黒澤世莉です。
16日ぶりのブログです。

東京では、雪が降ったり、雨が続いたり、冷え込みが厳しくなったりしました。

私は元気です。
「星の結び目」が終わってから、やたら寝てます、食べてます。そんなに眠くないのに、お腹空いてないのに。食欲睡眠欲性欲の、三大欲求に踊らされてます。2011年後半に突っ走った影響が、いま出てるんだろうなー。寝ても食べての、鉛玉がつまってるような身体さん。

Aさんに一晩遊んでもらって分かったんですが、ほんとにシンプルなことを求めてますね、私の身体は。Aさんありがとー。

演劇はやってますよ。むしろ鉛玉みたいなおのれの全能力をクラスに振り分けてます。現場は品質下げません。このスイッチはオートマチックで、まー便利な演劇ジャンキーですよ。ラリってるヤク中にクスリ、黒澤世莉に演劇の現場です。

ワークショップやったり、ENBUゼミの講師やったりしてます。
3月に演出をする、加藤企画「あの日、あの雨」の稽古もはじまってます。
劇団稽古も始めてます、時間堂次回公演「ローザ」の稽古です。
劇団会議やら、劇団のいろいろな話し合いややなんやらかんやら、も進んでます。

フットサルしてますね。西戸山公園や味スタのコートで。今月もう一回くらい出来るかな。

大掃除が、微妙に進んだんだか進んでないんだか。危機的な状況は脱しましたが、いまだ予断を許さず。自転車乗ってるとすぐパンツに穴が開くんですが、そのパンツを修理するかそのまま捨てちまうかで迷ったりして手が止まる。あと過去の公演の資料ね、これをどうするかで手が止まる。てーがーとーまーるー。

部屋の乱れは心の乱れと申しましてね、上手いこと言いますね。

フットサルの際、ISの車に乗ったんですが、まあ暖房が効かない車ってのに初めて乗りました。車に乗って寒い寒いと連呼するのもまた乙でした。雪の降った寒い日だったなあ。

自転車に乗っていて、MAVICのグローブの指先巻きまでじんじん冷えてくると、冬も本気出してきたなって思います。

切れそうな月が浮かんでますね、ここのところ。

時間堂のことで2月1日くらいに、ひとからみたらちっちゃいけど、私としてはひっじょーにでっかいお知らせを1つします。へへへ。

時間堂といえば、「ローザ」はワタクシ書き下ろしで、現在絶賛執筆中でございます。「花のゆりかご、星の雨」以来、3年ぶりの新作長編書きおろしです。乞うご期待。

YMのいえのこたつを買うために、HIとNWと新宿のヤマダ電機やらビックカメラやら行くという会合があって楽しかったです。こたつ、興味まるでなかったなあ、私。

SY、S夫妻の家にお呼ばれして、Avfとかの連中と遊んだのも楽しかったなあ。とにかくガキどもが可愛い。かわいすぎる。2歳のガキどもとはルンバに怯えたりして遊び、小学生のガキとは3DSやWiiでこてんぱんにやられるように遊んだ。SKとK夫妻、MK、ST、YM、NN、MT、JI、SS、あと付属のガキども、ほんとありがとう。
SYお土産ありがとう美味しくいただきました。

油断してるとまた駄目になります、スケジュールがばつばつになります。先日もダブルブッキングこきましたほんとごめんなさい、鉛玉です許してください。なので、忙しくならないうちに、誰か私を麻雀に連れてって下さい。。。

以上16日間の充実した日々の空っぽな記録。

自分の活動告知をすっかり忘れてた。

今月は19(木)23(月)で「演技:オープンクラス」を。
30(月)は「生身ラブプラス」のアシスタントをしますよ。
オープンは定員間近なので、ご応募はお早めに。くわしくは以下のリンクをご参照下さい、携帯からも見られるよ。あといちおう続きを見るにも転記しときます。
http://blog.livedoor.jp/jtc2009/archives/cat_57666.html

ENBUゼミナールのマイズナークラスはおかげさまで満員おんれいっす。ありがとうありがとう。
2月もいくつかWS、3月は短編演出1本と、地域でのワークショップをする予定です。

というわけで。

黒澤世莉、2012年の予定は、4月以降白紙です。

お仕事大募集中

小劇場からミュージカル、和物から洋物まで、演出いたします。
スタニスラフスキーやマイズナーを背景にした演劇教育、生徒から学生、社会人などの一般の方や、プロフェッショナル向けまで、要望に応じてコーディネートいたします。ご連絡、ご相談はお気軽に。
info@jikando.com 070-6659-3841 時間堂
まで。お待ちしております。続きを読む

まずは。
時間堂「星の結び目」無事終演いたしました。関係者のみんな、ご来場くださったみなさま、応援してくださったみなさま、ありがとうございました。

最近、ようやっと高津装飾美術さんへ小道具を返し終わりまして。公演が終わるっていうのは、精算が片付いて、振り返りを終えて、ようやっと終わると思うのですが、このへんがまだなので、劇団主宰としての「星の結び目」はまだ終わってないです。

1月2日に公演を終えまして、8日9日と、謝恩会で温泉旅行をしました。時間堂2011計画実行委員会という、劇団制作を1年間お手伝いしてくださった皆様がいます。全員の参加は出来なかったんですが、劇団員と実行委員の一部のみんなで、草津温泉へ行って来ましたよと。2011年お世話になりました。これからもよろしくお願いいたします。

でまあ、その間の3日から7日はなにをしていたのかというと、もはや記憶がない。王子小劇場や、ENBUゼミナールでサンフォード・マイズナー・テクニックのクラスがはじまったり、それなりに働いてます。働く以外の時間は、おもに寝ています。公演が終わったら長時間寝ちゃうんだよね、いっつも。

王子の仲間と新年の集まりをしました。
「王子の仲間」っていうと、演劇系のひとは「どうせ王子小劇場の連中でしょ」て思うかもしれませんが、私にとっては「王子小劇場」と「王子」はまったく別のものでございまして、「王子の仲間」というのは、王子小劇場がある佐藤ビルにつどっていた面々のことです。私が以前やっていた「狐の木」というバーの仲間であったり、インキュベーションオフィスにいた人々であったり、その周辺のひとびとのことだったりします。
この「王子の仲間」とはいまも繋がりがあって、世界中を船で巡っていたり、六本木のレストランでミシュランの星をアレしていたり、徳島で阿波おどりしたり、まあ上げていけばきりがないんですけど、とにかくユニークな活動をしているので、話していて楽しいの。楽しいし、自分の中で重要な部分を占めている青年期のアレコレを再設定してくれるというか。巻き戻しじゃないんですけど、巻き直しというか、まあとにかく充実すんだよ。オレもがんばろって思えるんだよ。そんだけ。
だから集めてくれたM、ありがとう。

とりあえず、鹿島神宮と産土神社に行こうと思ったよ。

今日はこれから念願のサッカーです。蹴って蹴って蹴りまくってやるぜ。公演終わったらやってやる念願は、温泉、サッカー、麻雀の3つだったのですが、2つは消化しました。あとは麻雀、誰か付き合ってくれないかなー。たまーに、時間を溝に捨てるようなことをしないと、効率化だけ目指していると人生がスッカスカになります。ビバ、無駄、無益、無意味。

あけましておめでとうございます。
2012もよろしくお願います。

なにがhappyなのか分からないけど、あいさつが「おめでとう」とか「happy」なのは、素敵なことだ。

2011を振り返りたいのはやまやまだけれど、時間堂「星の結び目」公演が終わるまでは、まず、目の前のことに集中です。目の前のことに集中、をいいわけにするのは悪い癖だなとも思うんだけど、いまは集中する。

年末年始の公演で、お客さまきてくださるのかしら、と不安だったけど、蓋を開けてみれば連日たくさんのお客さまにお運び頂きまして、とてもありがたいことです。明日1月2日14:30千秋楽も満員御礼。ありがとうございます。

すごろくつくったり、おみくじつくったり、書き初めしたり、演劇公演やってるほうが、ふだんよりよっぽど正月っぽいことしてます。イベント、あんまりやらないからねえ。節目っておろそかにされがちだけど、あったほうがいいから習慣として続いているわけで、やったらいいと思う。

この節目の習慣ってやつが、一人だとヤル気にならないってのがキモで、要は他人と関係を持つためにあるんだと思う。あるいは関係をメンテナンスするために、というか。

たくさんのひとに助けられて生きている、たくさんの人を助けて生きる。借りも貸しもたくさん抱えて生きるのが、いい大人の生き方なんじゃないかしら、と思う今日この頃です。

今年もよろしくお願いします。

ホーム、時間堂の公演があるよ。
YOMIURI ONLINE(読売新聞)にとりあげられました → http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20111228-OYT8T00730.htm

「星の結び目」吉田小夏の新作書き下ろしですイエーイ。念願のこまばアゴラ劇場だよワーイ。

2012年1月2日まで公演中
ご予約はこちらから → http://ticket.corich.jp/apply/31802/001/

ご感想のまとめは → http://togetter.com/li/231421

この記事は公演終了までトップにあるよ。

立花和政謹製の超クールフライヤーだっ。
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こまばアゴラ劇場
2011年12月22日(木)〜2012年1月2日(月)

劇作 吉田小夏(青☆組)
演出 黒澤世莉(時間堂)



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