「ハンサム部」こと旅する演出家:黒澤世莉blog

Director Seri Kuroawa's blog / 旅する演出家 黒澤世莉のblog

January 2009

「ソヴァージュばあさん/月並みなはなし」初日無事あけました。
ごらいじょうのみなさま、感謝ですほんと。

「ソヴァージュばあさん」出演者ももちろんだけど、
「月並みなはなし」の出演者も、
今日観に来てくれたあの人やこの人も、
一緒に仕事がしたい俳優さんがいっぱいいて、
嬉しいなあ、と思った公演初日でした。

あすもがんばります。
そろそろチケットも売れてきているみたいですので、
ご予約はお早めにー。

わたくし主宰しております、時間堂という劇団が、生まれ変わりました。のでブログでもおしらせしまーす。

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時間堂再出発後初、劇団としては15ヶ月ぶりの公演、黒澤世莉5年ぶり新作書き下ろし

時間堂「花のゆりかご、星の雨」

【ごあいさつ】
2009年1月1日、時間堂の劇団員が増えました。雨森 スウ、花合 咲、菅野 貴夫、鈴木 浩司、星野 奈穂子の五名です。これに黒澤 世莉を足した六名で、時間堂という劇団は再出発します。お披露目の公演は、1998年に時間堂の旗揚げ公演をおこなった、ル・デコでおこないます。お楽しみに。

時間堂
「花のゆりかご、星の雨」
2009年6月2日(火)〜14日(日)
渋谷 ギャラリー ル・デコ4

脚本/演出 黒澤 世莉

出演
雨森 スウ
花合 咲
菅野 貴夫
鈴木 浩司
星野 奈穂子

more information will be announced...
http://www.seriseri.com/jikando/

ま、お仕事の情報っす。よろしくです。

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時間堂2009ワークショップのおしらせ

●「テキストから自由になる」
時間堂は、現役俳優を対象としたワークショップを開催します。
独特の練習方法が話題の時間堂ですが、その基本は「頭で考える」ではなく「やってみる」演劇です。継続して取り組むことにより、俳優としての実力がつくようにデザインされています。実際に身体で体験してみることが、理解への一番の近道です。「舞台の上で深呼吸できる」俳優と客席をつくる黒澤世莉演出に興味のある方、黒澤演出作品をご覧になってみて、「これ、やってみたい」と思われた方、俳優として新しい経験を重ねたい向上心あふれる方、ぜひお気軽にご参加下さい。

●クラス名/クラス日程
[俳優オープンクラス]

時間:全日14:00-17:00 / 各月全3回
[3月] 20日(金祝)、22日(日)、29日(日)
[4月] 5日(日)、12日(日)、19日(日)
[5月] 5月17日(日)、24日(日)、31日(日)

[俳優集中クラス]
4月26日(日) 14:00-17:00
4月29日(水祝) 14:00-17:00
5月3日(日) 14:00-17:00
5月4日(月祝) 14:00-17:00
5月5日(火祝) 10:00-13:00/14:00-17:00
5月6日(水祝) 10:00-13:00/14:00-17:00
5月10日(日) 10:00-13:00/14:00-17:00
全10回

●会場
JR京浜東北線/南北線 王子駅 近辺

●募集人数/〆切
各クラス12名
[俳優オープンクラス:3月] 2月28日(土)
[4月] 3月30日(月)
[5月] 4月25日(土)
[俳優集中クラス] 4月20日(月)

●ワークショップリーダー
黒澤 世莉

佐藤佐吉賞優秀作品賞、演出賞受賞。いま若手で注目されている演出家の一人。スタニスラフスキーとサンフォード・マイズナーを学び、1997年、時間堂としての活動を開始。「王子小劇場プロデュース」「劇団朋友」など、外部演出を含め26本の演出作品がある。「舞台の上で深呼吸できる」俳優と客席をつくる演出には定評がある。また新国立劇場演劇研修所や俳優指導者アソシエーションなどで、指導者としても活躍中。

●参加資格
・年齢・性別・国籍不問ただし日本語か英語での会話に不自由のない方
・職業俳優としての意識のある方

●参加費用
[俳優オープンクラス]
9,000円→2009年6月まで、期間限定割引→7,000円
*定員に応じて、1回2,500円にて1回のみの参加も可能です

[俳優集中クラス]
30,000円→2009年6月まで、期間限定割引→20,000円

●応募方法
下記をご記入の上、[郵送]または[E-mail]にてお申し込み下さい
【1】参加希望クラス
【2】お名前(ふりがな) *芸名で活動されている方は、本名と併せてお送りください。
【3】年齢
【4】性別
【5】電話番号
【6】メールアドレス
【7】住所
【8】参加同機
【9】俳優としての長所/短所
【10】観劇したことのある時間堂/黒澤世莉演出作品(あれば)
【11】所属劇団等(あれば)
【12】備考 *最近の舞台出演等、特記すべき事項があればお書きください

[郵送先] 114-0014 東京都北区田端5-7-1 時間堂ワークショップ係
[E-mail] jikando「あっとまーく」seriseri.com
*「あっとまーく」を@に書き換えて、メールしてください

●主催 / 連絡先
時間堂
080-5180-7095 ワークショップ担当

ひとに優しくしているときは、愛されたいとき

とつねづね考えているので、

腹が立ったときは、きっと誰かに怒られたいとき

と昨日とあるテープにまつわる事件で思っていたのだけど、

でも愚痴をいうときは優しくされたいだけだったりするよね。
てことは怒っているときもたいがい優しくされたいわけで、

ややもすると全ての行動は自分に優しくして欲しい、
愛して欲しいという欲求に端を発するのだろうね。

もう2件もご感想いただきました。

ワークインプログレスだからと、特に建設的な意見を求められるでなく、普通に観て普通に感想を伝えて、って感じだったのでよかった。懇親会として普段なかなか話す機会のない俳優さんや演出家さんとも気楽に話せるチャンスだとわかりました。

稽古観てから公演観るともっのすごくおもしろいから、どんどん他でもやって欲しいなって思います。あと気楽な交流の場として貴重。

眠気に負けずにお芝居を。

最初はぎくしゃくしていた兵士と寡婦。緊張が少しゆるみ、さらに時間の経過にしたがって登場人物間の空気が絶妙に変化していきます。動作、言葉、音・音・音・・・。ふんわりと積み重ねられていくエピソード。食べ物のこと、暮らしのこと、言葉のこと・・・。よしんば北仏でロケをした映画でもこの空気や温度は伝わってはこない・・・。観ていて物語に閉じ込められて、しかも、そのことにすら気が付かないほど惹きこまれる・・・、この人たち、凄い・・。

RClub Annex

この世界にはいい人が沢山いて、そういうひとの愛で地球は回っているんだ、
とか信じちゃうほどありがたいね。

つうわけで「ソヴァージュばあさん / 月並みなはなし」本日20時開幕です。
いまんとこ初日含めて空席いっぱいありますけど、
最終日ふきんは混み合うと思うので、ご予約はお早めにお願いします。

今度は新宿シアターミラクル、歌舞伎町のサウナの目の前ですよ。
仕事帰りにふらっとよって、ぱっと観て帰ったらいいじゃない。

飲んで、終電のがしたら、サウナに泊まればいいじゃない。

いい仕事してますよ、まず本がいい。俳優がいい。スタッフがいい。
ま、わたしは刺身のツマみたいなもんです。おかざりおかざり。
でもないとお皿が寂しいよね、みたいな。

今回カニをテーマに演出しました。

観に来て下さい。

4x1h「ソヴァージュばあさん / 月並みなはなし」1月23(金)~30(金) @ 新宿シアターミラクル

ご予約はこちらをクリック

出演者たちの話の弾まなさに興奮します。

http://stage.corich.jp/watch_done_detail.php?watch_id=32342#divulge


と評判の「ソヴァージュばあさん」ワークインプログレス、のあとの交流会。めっこさんの持ってきてくださったブルゴーニュあけてなごみました。

去年から2人芝居とか4人芝居とかをけっこう演出してます。
が、今回の「ソヴァージュばあさん」組は空前絶後の静かさです。

つうわけで、明日も明後日も渋谷ルデコで20:30からWIPやってるよ。
おひまならどーぞ。全然客席あまってます。

観に来てくれたさやかさんと、渋谷から池袋まで自転車帰宅。
仲間と一緒に走るとなお楽しいね、自転車。みんなも自転車にすればいいよ。

連日20(火)、21(水)、22(木)、20:30より、渋谷ルデコにて、
「ソヴァージュばあさん」ワークインプログレスをやるよ。
もち無料。

http://blog.livedoor.jp/project4x1h/

ギ・ド・モーパッサンの原作を豊かに拡げ、
19世紀フランス田舎町を舞台にした、
プロシア兵とフランス寡婦の短編演劇。

DULL-COLORED POP x 時間堂
x ハイバイ x 競泳水着
x elePHANTMoon x トリコ劇場
意味不明で今後一生見ることのできない、
素敵コラボレーションだと思います。

渋谷でぼくとあくしゅ。

「ソヴァージュばあさん」と「月並みなはなし」の、
合同稽古をしたよ。最初で最後の。
最初はせり式エクササイズ、次は中屋敷式で、
最後に月並み、ソヴァージュの通し稽古。

「月並みなはなし」通しは、面白かったです。
もっとずっと良くなるんだろうなあ。
過程が見られて良かったです。
本当はもっと中屋敷式を観たいのだけど、時間が許さないから。

「ソヴァージュばあさん」通しも最強にお得経験だった。
なにしろ月並み出演者だけで16人いるわけで、
それだけの人数に公演5日前にしっかり観てもらえるって言うのは、
ふつうの稽古1週間分の価値がある。

お客さまがいるから課題が明確になる部分、
お客さまに助けてもらえる部分、
というのは稽古場でははかりきれないからね。

多くの出会いがあったり、二つのチームで切磋琢磨しあったり、
4x1hに限らずこういう企画公演は、うまくかみ合うと素敵ね。
スケジュールの調整も大変だけれど、
もっとこういう機会が多ければ楽しいのにね。

ちなみに双方の演出傾向を1960年代の世界情勢にたとえれば、
全体主義の中屋敷ソビエト連邦と、
自由主義のせりアメリカ合衆国って感じ。

いい1日だった。明日の稽古も楽しみだー。

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4x1h「ソヴァージュばあさん / 月並みなはなし」

ご予約はこちらをクリック

人は蟻だ。

西新宿の東京都庁は遅い時間まで無料で展望台に登ることができる。悪趣味な土産物屋からどうでもいい機械音が流れている。中国人韓国人インド人ロシア人そのほかが跋扈している。

人は蟻だ、思う私を蟻だ、と見下ろしている人がいる。
蟻だと思われている人も、より小さい人を蟻だと見下ろしている。

その連鎖はとぎれることなく続いて、それも両端の分かれたひもではなく、結びついた円になっている。

都庁の膝元には人が行き来しない植え込みがあって、セックスをする。性行の快楽は刹那的であり、事前の熱狂と事後の退屈を含めて、それ自体が精巧な人生の縮図だ。セックスと食事は人生をもっとも圧縮した状態で提示する。

蟻である私はせっせと食事をし、性交し、死ぬ。そこに意味はなく、よって喜びや悲しみもない、ただ快楽と痛みがあるだけで、そして快楽と痛みがくるくると輪になって繋がったものが人生である。

蟻も生きている。私は嫌々ながら、生まれてしまった義務として、見下しながら見下されながらそれをまっとうする。

私も蟻だ。

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