黒澤世莉です。あちこちお手伝いをしております。やりがいがありますね。

でもね。議事メモしたり、動画配信したり、そういうことも楽しいんだけどね。

演出したいなー。

だって演出家ですから。作品つくりたいです。

さて本題。
IMG_20200623_174437-EFFECTS

文化庁「緊急総合支援パッケージ」についてのお話

文化庁から、フリーランスの芸術家をサポートする「緊急総合支援パッケージ」の案内が出ています。来週から公示され、再来週くらいから公募される予定だとのことです。

文化芸術活動の継続支援(文化芸術活動への緊急総合支援パッケージのうち【1】〜【3】) 募集案内の骨子
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/sonota_oshirase/pdf/202006231400_02.pdf

ちょっと分かりにくいと思うのですが、ざっくりいうと「今後の芸術活動においてかかる経費を、条件を満たせば20万円から150万円補助金を出しますよ」というパッケージです。

それ自体はありがたいですし、行政の予算は使い切らないと次から減らされちゃうので、みんなで使ってほしいのですが、まだまだ課題が残っているとも思います。

個人的に考えたことを書いておきますので、お時間ある方はお読みください。要約すると
1.補助金の割合が2/3ないし3/4である→自己負担なしにして
2.期限が10/31である→3/31までにして
3.企画者の人件費に活用できない→つかえるようにして
て感じです。

もし気になるようでしたら、以下で件名「二次補正予算緊急総合支援パッケージへの要望」などとして、送ってみるのもありだと思います。
文化庁:ご意見
https://inquiry.bunka.go.jp/InputForm.aspx

きっと官僚の皆さんも徹夜してがんばって作ってる政策だと思います。できるだけ現場にとっても使いやすいかたちのものになることを期待しています。よく寝て週明けにがんばってほしいなあ。

東京都で旅する演出家として活動をしている、黒澤世莉と申します。

本日、演劇緊急支援プロジェクトにて、本日の芸能花伝舎の説明会をお手伝いしました。担当者のみなさまには、寝る間も惜しんでご対応、ご対策をいただき、500億円を越える予算を確保していただき感謝しております。

その上で、演劇人にとっても文化庁にとってもよりよく予算が執行できるために、また、補償はしないという前提を理解した上で、僭越ながら要望を送らせていただきます。

現状のパッケージにて、ピンチになっている若手演劇人、地域演劇人の実態に合うかというと微妙だと思います。また、使い勝手として500億円を消化することが難しくなってしまうことはもったいないと考えています。早急にかつ必要な支援が届くために有効であろう方法を考えました。

御存知の通り2月から5月まで、全国の劇場で自粛要請があり、応じた演劇公演などの企画が中止になりました。とくに20代の若手演劇人のダメージが深刻で、人によって70万円や100万円の負債を負ったものたちもいます。
そういう若手演劇人たちが、パッケージを活用して新しく次への企画準備をはじめようと思えるかというと、課題は以下3点あるかと思います。

1.補助金の割合が2/3ないし3/4である
2.期限が10/31である
3.企画者の人件費に活用できない

要望は課題に対応した以下3点です。

1.については、すでに個人として100万円の負債を抱えた人間に、さらなる負担をして次の企画への準備をしろというのは酷です。若い才能が今後の日本文化を支えていきます。ぜひ給付金という形式にしてください。

2.については、まず緊急支援のため準備に使ってほしいということでご説明いただきましたが、演劇の準備サイクルを考え、また現在の集まりにくい、場所を使うことにリスクが高い時期に活用を進めることは困難です。年度内に延長してください。

3.複数人が集まったプロジェクトであれば、企画者に謝礼を出せるスキームにしてください。赤字助成の仕組みを変える機会ととらえて、ここで企画者にお金を出せるように舵を切ってほしいです。

最後に、本当にパッケージ自体は感謝しておりますし、ぜひ多くの演劇人に使ってほしいと思っています。そのために最後に使い勝手の良さを加えていただけるよう、ご英断を期待しております。

激務の折、お身体ご自愛くださいませ。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。