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黒澤世莉です。『ゾーヤ・ペーリツのアパート』では、ピアノとギターの生演奏が主な音楽でした。客席を開場する直前に、いつもピアノ演奏の前田涼子さんと、演出助手の田中星男でギターのチューニングをしていました。

客席開場前には、暗転チェックといって、照明を真っ暗にして、きちんと暗転するか、などなど、様々なチェック項目がありますが、楽器のチューニングは生演奏ならではの醍醐味ですね。

そういう意味でも、色々と個性豊かな公演でした。

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こんなシーンはありませんシリーズその2。

公演が終わったから書いてもいいかなと思う、作品における演出の狙い、は後回しにして、千秋楽について書きたいと思います。

演劇用語で、公演最終日のことを千秋楽といいます。もともと歌舞伎から来ている用語ですね。

19年演劇をやっていますが、初回、2ステージ目、そして千秋楽のステージは、マネジメントできません。絶対に想定外のトラブルが起きたり、普段では考えられないミスが起きたりします。

だからまあ、そういうもんだと受け入れてやっていくしかないですね。表題の「初日は楽日のように、楽日は初日のように」というのはいい言葉だと思います。クロムモリブデンの森下亮さんがよく書いてますね。

初日は、これから挽回できるなんて思わず、これが最後のステージのつもりで、思い切りやりきろうと。

最後は、これが最後だと浮かれずに、初回のような気持ちで丁寧にやろうと。

私はそんな風に解釈しています。

最後だから特別、みたいなこと、好きじゃないんですよね。すべてのステージがかけがえのない舞台だし、最後まで粛々と、特別なものであることは変わらないから、特別なものとして終わらせればいい。もっと特別とか、最後のスペシャルとか、やらなくていいと思います。

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楽屋裏。暗い中熱心に作業をしている方々。

今回の公演で難しかったことの一つは、劇場に入ってから5日間という短期決戦だったので、どうしてもお祭り気分というか、ワッとやってガッと終わる、みたいなふうになりやすかったことです。でも、結果的にはそういうふうにはならずに、みんな地に足ついた仕事をしてくれて、良かったです。

地に足ついてるけど猛スピード、みたいな。仕事人でしたね。

というわけで、公演が終わってからのバラシ作業も、ものすごい短時間で済ませて、おなじみ十色庵で打ち上げをして、みんな怪我などなく公演が終了しました一安心ですね。

この演出ノートも、次回の公演が終わったから書いてもいいかなと思う、作品における演出の狙いで終わりです。お楽しみに。

もし『ゾーヤ・ペーリツのアパート』のことで聞きたいことがあれば、SNSで聞いてください。次の記事でお応えします。

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