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黒澤世莉です。

18回目の稽古は、3回目の公開稽古、ワーク・イン・プログレスでした。演出チームとしては、小道具など、舞台上で使うものは仮のものでもいいので全部集める期限がこの日でした。

この前日にどくんご『愛より速く』のゲスト出演などもありましたね。出演したみなさん、ありがとうございました。お疲れ様でした。楽しかったですね。

さて、時間堂ブログにて公開稽古(ワーク・イン・プログレス)の感想が出てますので、ご覧ください。

【随時更新】『ゾーヤ・ペーリツのアパート』ワークインプログレスご参加者の声
http://blog.livedoor.jp/jtc2009/archives/2021058.html

さて、演劇の稽古場というものは、なんでもかんでもスムーズ順調に進むってものではありません。小道具集めみたいな、スタッフワークの進行もそうです。また、シーンづくりにおいてもそうです。演劇に限らず、あらゆるプロジェクトがそうでしょう。

「いやー、今回マヂ順調だったわ―チョロいわ―」

て話は、あんまり聞いたことがありません。

演出家の重要な仕事に「待つ」というものがあります。たとえば「このシーン身体のキレよくしてよ」ていう演出があったとして、身体のキレなんてそんなすぐに良くなるもんでもない(よく見せかけることもできるけど)ので、しばらく待つ必要があったりしますよね。

小道具だって、蜷川組じゃないんだから「アレがほしい」ていった次の瞬間に出てくるなんてことはないわけです。

でまあ、「待つ」てのはつまり「信頼」なわけですよね。「いつかやってくれる」という期待。

もちろん、結果的に意にそぐわなかったり、時間切れになったりして、セカンドチョイスにするってことも含めてなんですけど。

まずは「待つ」ことが大事かなって思います。

で、稽古の中盤、から後半にかけて、一度作品が立ち上がってから、つまり「味わい」が分かってから「品質」を上げるところって、けっこうジワジワなんですよね。

成長曲線て、最初は勢い良く伸びるけど、あるところからはなだらかになるじゃないですか。で、そういうときって、やっぱり人間ヤキモキするんですよね。

そういうのも含めて、泰然自若として「待つ」、演出家が余裕があると「あ、この方向でいいのかな」てなる。まあ、そんなかっこ良くいかなくてカリカリしちゃったなってのが反省ではあるんですけど個人的には。

中盤に成長がゆっくりになるのは「当たり前」です。そこでヤキモキせずに、じっくり成熟して、次に化けるのを「待つ」忍耐力が大事。もちろん、稽古前半の「準備」がうまくいってること前提ですけどね。成熟させるタネ、基本の共有がなきゃ、なにを待っても出てこないから。

最後に責任とるのは演出家である自分なんだから、どーんと構えていたほうが、全体がうまく回ると思います。いや、これが人間力試されるところなんだよねー。いやはや。

で、「待つ」やりかたに二種類あるかなって思うってのが、このエントリの最後です。

「我慢」は、自分を殺して、ストレスを持っちゃうこと。
「辛抱」は、相手に委ねて、任せて待つこと。

日本語の語義は分かりませんけど、個人的にそう認識してます。なんで、「待つ」ときになるべく「我慢」しないで「辛抱」するように、意識してます。

イライラしない。大事。

____________________おしらせ____________________

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