08
黒澤世莉です。演出ノートシリーズも早くも6回目だよ。

【まとめ】黒澤世莉の演出ノート2016【随時更新中】
http://handsomebu.blog.jp/archives/52375688.html

その前に宣伝します。「しばいのまち」という、演劇人のための情報サイトに連載を持たせていただきました。親父の小言です。お時間あったらごらんください。
【連載企画】第1回:若い演劇人へのエールと叱責(時間堂・黒澤世莉)
http://shibainomachi.com/2016/06/28/0042/

さて。

稽古5回目は、音楽の後藤浩明さん、振付の小林真梨恵さんが両方揃われた日でした。

『ゾーヤ・ペーリツのアパート』は、歌って踊るブラックコメディていうキャッチフレーズで売ってます。その名の通り、音楽劇と言っても過言ではないほど、音楽や歌、ダンスが入ってきます。音楽はほぼ生演奏です。ですんで、音楽や振付と緊密なやりとりが必要になってきます。

演出家の仕事の重要な部分に「決断」があると思います。決めて責任を取るのが仕事。ただ、これは逆に言えば、提案や計画はどんどん任せたほうがいい、てことだと思っています。全部自分でアイディア出すって話じゃなくってね。これは俳優に対してもスタッフに対しても、そうだと思っています。

理想論ですが、「作品に献身する」という軸を共有した個々の関係者が、持ち場を越境して対話していく、ていう現場が好きです。

意見が割れたり、場が迷走した時に、リーダーシップを発揮すればいいわけで、普段はなるたけ、人任せにしたほうが、みんないい仕事してくれるんじゃないかな―、て思っています。もちろん、現場によって色々だと思いますけど。

そうは言いますが、わたし、この考え方を共有せずに仕事をして大失敗したこともあります。持ち場を越境したりされたりするのが好きじゃない方もたくさんいらっしゃいますしね。なにが正しいかって言うより、わたしがやりたい仕事の仕方を、最初にきちんと提示しなかったことが問題だったなーて思っています。

そう考えると、結局コミュニケーションをまめに取るみたいなことが大事なんだよね、ていう、すごく当たり前の話になってきます。

そうすれば、多少「何言ってんだろうこいつ」みたいな発言を繰り返しても大目に見てくれます。たぶん。

まあ、今回劇団員から「世莉さん予算書みて打ち合わせしてください」て怒られたのは内緒ですよ。

ちなみに、30回稽古5回目の時点で、すでに全体顔合わせ、スタッフ全体顔合わせとミーティング、衣裳打合せ、音楽振付打合せ、はそれぞれ一度はやってました。公演から50日前の時点で、それくらいは終わらせてる感じです。今回の場合は。

出演者19人をまとめていくことも大変ですが、それと現場に来るスタッフさん、それもたいてい売れっ子で忙しい、と作品づくりの進行を調整するのは、けっこう整理整頓能力の必要な仕事です。で、それは優秀な演助能力がカバーしてくれる感じになってきますね。

次回は演出助手について書いてみたいと思います。ゾーヤ・ペーリツのアパート三銃士の登場です。

____________________おしらせ____________________

【キャンペーン】黒澤世莉を2万円で売ります【先着5名様】
http://handsomebu.blog.jp/archives/52361098.html


【演出します】2016年の時間堂は7月の本公演とレパートリーシアターの【12ヶ月連続上演】

時間堂レパートリーシアター8月20日(土)『夏だ!一番時間堂まつり』
at 十色庵



【次回本公演】「ゾーヤ・ペーリツのアパート」
2016年7月29日(金)〜31日(日) 東京芸術劇場シアターウエスト
http://handsomebu.blog.jp/archives/52370530.html
【ご利用受付中】静謐な演劇空間「toiroan 十色庵」
http://toiroan.tumblr.com/


【ワークショップ情報】6月
http://handsomebu.blog.jp/archives/52369376.html

【演出家/俳優:参加者募集】ファシリテーターしますよ:ディレクターズワークショップ [大阪][8/15~18]
http://handsomebu.blog.jp/archives/52374184.html