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黒澤世莉です。写真は弦巻楽団の舞台美術、の一部。

昨日のブログの続きを書きます。書き足りない気がするので。

どちらを選んでも悔いが残りそうな二択ってあるよね
http://handsomebu.blog.jp/archives/52375802.html

ただ、同じ悔いが残るのでも、自分で決めた場合の方が、他人に流された場合より、全然いいのだと思います。


って書いたんですけど。これは言葉足らずだなって、思ったんです。

ひとつは、自分で決める、というのはつまり、自分の意思を認識している必要があります。でも、結構そういう人は少ないと思っています。

見ていると、あんまりそういうひと、いないなって。自分で決めた「つもり」でも、世間とか、家族とか、隣人とか、あこがれの先輩とか、まあ対象はなんでもいいんですけど、そういうものの価値観を借りてきて判断している、ような事が多い。気がする。

一朝一夕で、自分の意志の認識って出来ないんですよね。いままで他人の価値観にあわせてものを考えてきているクセがあるひとがほとんどです。それを180°転換して「私って本当は何を望んでいるのかしら」なんてことを認識するためには、長い時間がかかる。本気で考えはじめてから、軽く数年、下手すりゃン十年はかかるんじゃないですかね。

だから、自分の意思に気づいてからそれでものを考えるクセをつけた人なら、自分をしっかり持てる可能せは高いと思います。そうでない場合、自分で決めた「つもり」で終わって、結局流されてましたね―、てことに後で気づく、みたいなことになりがちだよねえ、て思います。

ピンチになって自分の意志を発揮しようたってダメ。日常から自分の意志を分かってないと。

もうひとつは、自分の意志に従うことが、自分の得になるとは限らない、てこと。

ライトな例えになっちゃうけど「すげえポテチ食いてえ、コーラもつけようぜ」ていう欲望に負けてしまったとします。その日はまあハッピー。でも、次の日の体重計や、次の週のパンツのぱんぱんさ加減で、アンハッピーになります。

自分の意志ってのは、自分の欲望の赴くままってことじゃないのよね。

でまあ、自分の意志が分かっていることが大前提なんだけど、その上で「自分の目標」とか「自分の家族の目標」とか「自分のチームの目標」てものを捉えて、その中でベストの選択をしないと行けないんだと思うのよね。

自分の意志が分かって初めて、自分の所属するコミュニティの力になれるんだろうなー、なんて今思ってます。

そんな人、ほんとに、少ないんだけど。でも、そんな人、増やさないといけないんだろうな、て思います。

そういやチェーホフに「あなたは全体、自覚的な女なんてものを見たことがあるかい?」みたいな台詞があったなあ。性別にかぎらず、ですよ。

【追記20160629】上記台詞、いま稽古してる『ゾーヤ・ペーリツのアパート』の台詞でした。

____________________おしらせ____________________

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http://toiroan.tumblr.com/


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【演出家/俳優:参加者募集】ファシリテーターしますよ:ディレクターズワークショップ [大阪][8/15~18]
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