長くなってしまったので新エントリにしました。コメント800字までなのよ
遅くなってすみません。ちょっとバラバラと、まとまりの無い文章ですが、お許し下さい。

●すべての俳優に訓練が必要か
必要だと思います。一部の天才を除いて。

繰り返しになってしまいますが、何の訓練もなくプロの技能を持つことは、どんな職業でも困難なことです。演劇や演技だけが例外ということはありません。もちろん、トレーナーに頼らず、自己流で成長することも可能でしょうが、他の多くの職能と同じく、先達の技術を学ばずに一流になることは非常にまれだと思います。

俳優指導者の話をします。
俳優の全技術の指導が出来る人はほぼいないと言って良いでしょう。少なくとも私は知りません。俳優の技術は多岐にわたり、大きく分けても「演技」「発声」「身体訓練」「戯曲読解」など、それぞれ特殊な技術が必要です。なので、自分に必要な技術は何か、またどの指導者の方法があうのか、などで色々調べたり会ってみたりした方が良いと思います。同じ名前の技術でも指導者によってぜんぜん違う事もありますから。

指導者の指導が全ての演劇に応用できるか、という話ですが、これは可能だと考えています。可能でないなら意味がないでしょう。

俳優指導って、上から下に技術を教えるってもんじゃなくて、グループで演劇を探しに行くような作業なんです。技術の習得ももちろんやるんですが、それを通じて、もうちょっと深い部分を耕すような仕事なんです。

ですので、演劇、映像、それぞれにまたジャンルがありますが、その根本の大事なところを深める作業になるんだと思います。

ここからは個人的な初見ですが、いまの東京の小劇場に関する、演出家至上主義というか、特殊な演出、特殊な俳優の使い方というのは、俳優の品質が低いから起こっていることだと思います。スタンダード、たとえばシェークスピアやチェーホフ、あるいは岸田國士や三谷幸喜でもいいでしょう、をストレートに上演できる俳優が少ない、だから、能力に欠ける俳優でも面白い演劇形式や演出方式を編み出してきた、のだととらえています。訓練された俳優は、それらの独特な形式、方式に対応できる能力も当然あると思ってます。

もうひとつ脇にそれますが、ここまで書いておいてですが、結局、俳優として成長できるかどうかは、本人次第です。指導者に出来ることは水をまき肥料を与えることだけで、どれだけ成長できるのかは本人の努力によると思います。

自分の話をすれば、発声や身体訓練に関して指導できません。
演技に関しては、スタニスラフスキー・システムとサンフォード・マイズナー・テクニックを勉強して、それに基づいた指導をしています。マイズナーに関しては8年ほど柚木佑美氏に師事しています。スタニスラフスキーはほぼ独学です。

●指導実績について
私がどんな人を指導しているのかという話ですが、これは書いても意味がないと思います。有名人の名前や、実力派の名前が出れば満足、ということでもないでしょう。いろんな人を、1日だけの人も含めればそれこそ何百人もの俳優さんと出会ってきました。10代の子も60代のひともいます。
それが役立っているかどうか、すぐ応用できてる人も、ひょっとしたら5年後10年後に役立つ人もいるだろうし、ほとんど役に立たないなと思う人もいるかも知れません。ただ、私は来た人みんなに全力をつくしてきました。もしわたしの指導に興味があるなら、文章ではなく体験をして判断していただきたいなと思います。そのために、基本的にオープンな現場を心がけているので。見学を私に言えることはこれだけです。

●最後に
きっと俳優としての成長に興味がおありなのだと思います。独自の努力もされていることと思います。ただ、もし独学で勉強する俳優達が、指導を受けている俳優達より優れているなら、俳優指導者という職業は近いうちに消滅すると思います。私の知りうる限り、俳優指導者はみな矜持を持って自分の仕事をしています。私でなくても良いので、一度ぴんと来た人のクラスを受けたり、見学してみたりしてください。