ひとは自分を偽るためには、莫大なエネルギーを使っている。

ふつうのひとは、多かれ少なかれウソを重ねているものだ。
最初は他人を偽るためにウソをつく。
ささいなことからはじまって、だんだん大きくなっていく。
やがて自分でもウソをついているんだか本心なんだかわからなくなっていく。冗談ではない、自分で自分を偽りはじめるのだ、それも無自覚に。

そして気がつかないうちに、その状態を維持するのに莫大なエネルギーを使うようになる。莫大なエネルギーを使っていることにさえ気がつかない。ただなんとなく、生活や日常の疲れがたまるなあ、ストレスがたまるなあ、と思うくらいで。

社会で上手に折り合いを付けていくためには、ウソが必要なときもある。ただし、それが習慣になってしまうのは危険だ。ウソは麻薬のようなもので、最初は楽だが最後には自分を麻痺させる。そして、一般的に多くの現代人は自分が中毒になっていることにさえ気がつかないのだ、だってそういう人が多数派だから。多数派がふつう、通常だと思ってしまっているから。

魅力的なひとは、まず自分自身のことをよく理解している。その上で、ありのままを受け入れた上で、日々を生きている。思い通りにいかないことがあっても、自分にも他人にも優しい。自分の意見はあっても、他人にそれを強要しない。失敗もするが、誠実だ。

ウソは自覚的に使う。
無自覚に自分を偽らない。
そうすると、莫大なエネルギーが生かせるようになる。
生きるための力で、自分を守るな、他人を責めるな。

じゃあどうしたら自分に正直に生きていけるのかっていうのは、自分で考えてね。どうか自分が幸せでいられますように。有効利用してください。

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俳優業ってのは有効利用にゃいいやね。
偽るひとより、本心のひとのが100倍面白いから、わかりやすい。
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