「ハンサム部」こと旅する演出家:黒澤世莉blog

Director Seri Kuroawa's blog / 旅する演出家 黒澤世莉のblog

June 2016

旅人になりたい黒澤世莉です。

2012年、時間堂『ローザ』ではじめて全国ツアーをしました。それまで他地域公演はおろか、東京の外での公演もしたことがなかったというのに、まったく無謀なことです。

演劇をはじめたときからの目標でしたからね。いろいろ大変だったと思うんですが、楽しいことしか思い出しません。

いまでも、お世話になった静岡、三重、大阪、福岡、枝光、仙台のみんなの顔が浮かんできます。

それからは、大阪や仙台など、他地域での公演を絡めつつ、利賀村や天川村でも過ごしつつ、あちこち上演やワークショップで伺わせてもらって。

前回の『衝突と分裂、あるいは融合』で、二度目の全国ツアーをやりました。初の北海道上陸も果たしました。こんどは、全国の俳優さんを巻き込んで、多彩なキャストで上演しました。これもまた無謀な企画でしたね。。。

なんで、旅公演しちゃうんでしょうねえ。お金が儲かるわけでもないし。労力は増えるし。

得られるものは、楽しさ。まあほんと楽しいよ。

あとは、作品の成熟と、座組の成長。ちょっとやそっとじゃ揺るがないものづくりが出来る。場所や環境が変わることとか、ツアーの間に経る時間が、影響するんでしょうね。

芸術家として、劇団として、閉塞感を感じていたら、旅公演に出てみることはオススメです。大変だけどね。

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明日から十色庵で、札幌の劇団、弦巻楽団『四月になれば彼女は彼は』の上演があります。

海外公演も経ての作品だから、力のあるものになってると思います。前回公演も面白かったです。

旅公演ではきっと愉快なエピソードたくさんあるでしょうから、そういうの聞くのも楽しいと思います。

6月22日(水)19:30 23日(木)16:00 / 19:30 前売2,000円。
弦巻楽団『四月になれば彼女は彼は』
https://t.co/acFpBhXNJ6

私も十色庵にいますので、声かけてください。お待ちしてます

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黒澤世莉です。

最近はもっぱら自炊なので、あんまりコンビニで買い物しないのですが、ひさびさにセブンイレブンのスイーツコーナーでこいつを見かけたので買ってみました。決め手は値段、100円だったよ。

クリームをたっぷり使用した和スイーツ
セブン‐イレブン「ふわっとろ くりぃむわらび」 クセになりそう
http://ascii.jp/elem/000/001/177/1177395/

結論からいうとマストバイ。買え。

周辺のわらび餅と黒蜜はもちろん相性いいのですが、クリームが控え目でいいんですよね。個人的にはクリーム抜きでもいいくらいですが、入っていても嫌じゃない。それくらい、あっさりしたクリームです。

コスパがとてもいいですね。100円でこれや黒松が買えるんだから、恐ろしい世の中になったものです。

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ちなみにサラダチキンマイルドカレーは、マイルドなカレー味のサラダチキンであり、カレー好きがわざわざ買うほどのカレー食品出ないことも付け加えておきます。

明日は『ゾーヤ・ペーリツのアパート』ムーブメントの稽古だよ。

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黒澤世莉です。写真は時間堂レパートリーシアターと、『ゾーヤ・ペーリツのアパート』ワーク・イン・プログレスに来てくれた、仙台の西海石みかささん。『衝突と分裂、あるいは融合』仙台版パパをやってくださいました。ありがとー。

遠くの方が来てくれるのはうれしいですね。

さて、3本目の演出ノートは、稽古2日目、「基礎稽古とかやらないでしょ、作品つくってんだから」をお届けする予定でしたが、6月の時間堂レパートリーシアター『玄朴と長英』『珍珠奶茶』の公演をしながら思ったことがあるので、それを書きます。きっとそれが、なんで基礎稽古を必要と思うか、て話につながってくると思うので。

結局、私は、俳優が身体と声をつかって、戯曲の物語を立ち上げてくれたら、それで満足なんです。空間とか、音とか、明かりとか、美術とか、いろいろあるんでしょうが、そういうのは、二の次なんです。その上での話です。

「台詞を明瞭に観客に伝える」ということが、とても大切なことだな、と思いました。これは、たんに滑舌がいいとか、声が大きいとか、いうことではありません。し、たんに明瞭であればいい、ということでもありません。

物語を立ち上げるために、俳優がすることの数は、無限にあるようでそんなに多くないと思うんですよ。その場に存在すること。相手と関わること。必要な目的をもち、行動をすること。不要なもの、過剰さや説明を切り取ること。そのために、呼吸や身体、声や読解を訓練するわけです。

ということは、俳優は、まず俳優として必要な身体性を獲得して、それから他者との関係性を深めるわけです。それが出来た上で、役柄のキャラクターを理解し、消化し、身体化していくわけです。それと並行しながら、「台詞を明瞭に観客に伝える」てことをやってほしいわけです。私は。

ここまで読んで「そんなの当たり前じゃん」て思いますか?

思いかすかね。思いませんかね。

個人的に言えることは、私が演劇を見ていて、俳優として必要な身体性を獲得して、それから他者との関係性を深め、それが出来た上で役柄のキャラクターを理解し、消化し、身体化し、かつ「台詞を明瞭に観客に伝える」俳優、ていうのは、1割未満の存在だと思います。

魅力的な俳優は無数にいますけど、私の要求に答えてくれる俳優は、少ないです。

だから、わたしはここに書いてることを、そんなの当たり前じゃん、て思いつつ、当たり前にできないんだよねえ、て思ってます。

次回は稽古3日目、「基礎稽古とかやらないでしょ、作品つくってんだから」を書くか、「台本ないのに何稽古してるのみんな?」を書くか、考え中です。次回もお楽しみに。

ご意見ご感想ご要望は、SNS経由でどうぞ。

さー、明日は某大学で授業です。いやはやどうなることやら。

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黒澤世莉です。

時間堂レパートリーシアター【2016.6】『玄朴と長英』『珍珠奶茶』、おかげさまで無事に終演しました。ご来場ありがとうございました。

今回も、終演後のトークゲストには素敵な方々にお越しくださいました。

最初の写真は、青井陽治さん。演出者協会の近代戯曲セミナーで、いつも「すげー勉強になるなあ」と思っていたので、今回お話うかがえてよかったです。

とりあえずアクセント辞典買おうってことと、取材はやっぱいっぱいやろう、て思いました。

あとほんとに、ニール・サイモンのアレ、ほしいっす。

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保坂萌さんは戯曲提供してくださいました。かわいいお話を提供してくださり、ありがとうございました。登場人物の陳くんは実在の人物なようです。

「演劇を観て、そのあとつくり手と観客が対話する、文化をつくる」てことが、レパートリーシアターでやりたいことです。そういうことに繋がる、素敵なトークが出来たなと思います。ありがとうございました。

さて、明日はさっっそく、『ゾーヤ・ペーリツのアパート』のワーク・イン・プログレスです。レパートリー・シアターも本公演も、丁寧にがんばります。

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黒澤世莉です。

最近のマイブームは汝の敵を愛せよ、です。こればっか考えてます。

知恵袋を参考にせよ。

キリスト教の「汝の敵を愛せよ」の教えの意味がわかりません。
なぜ、敵を愛さないといけないんですか?

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q113241381

で、この意味ではないやつです。

なんかね、ずっと素直なことが良いとか、風通しがいいことが良いとか。思ってたんですけど。

ていうか、今でも思ってるんですけど。

それに、嫌いなひとと過ごす時間は、限りある人生の無駄遣いだな、と思うんですけど。

だからできるだけ、愛する人だけまわりにいるように、人生を組み立ててるんですけど。

世界で生きているからには、嫌いなひととなにかをしないといけないときも、当然ある。

そういうとき、嫌いなひとに、嫌いだよって素直に表現するのは、あんまり意味が無いっていうか、よけいに状況が悪くなるなって思っていて。

でも、正直に生きるって、そういうふうにしないといけないんじゃないか、ていう固定観念があって。

汝の敵を愛せよっていうのは、つまり、嫌いな人と何かをするときに、自分もごまかさず、相手も尊重して、結果を大事に最大化出来るように振る舞う、てことかなあ、て思っています。

素直に振る舞うことも大切だけど、それは他人をないがしろにしていいってことではないし。たとえ、その人をが好きでないにしても。精神力や時間は必要だけど、相手の立場にたって、お互いの利害が合うように話をもっていく努力はしたほうがいいなと。

素直に振る舞う、のベースがないと、たんに自分を殺すだけになっちゃうと思う。だから、まず自分はどう感じてるのか、そういうことは理解できるようになった上で、だと思うけどね。

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時間堂レパートリーシアター『玄朴と長英』『珍珠奶茶』、おかげさまで無事に終幕しました。台本をほめられるね―。明日もがんばります。6月18日(土)13:00/18:00、十色庵にて。当日券も若干出そうです。カルチベートも4枚あるよ。
http://handsomebu.blog.jp/archives/52372002.html

そもそも敵なんかいないんだ、この世界には。

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黒澤世莉です。写真はカレーを食べる演出助手チーム。

今日は宣伝から入るよ。時間堂レパートリーシアター、明日開幕。明後日には終わるよ。とくに17金15:00はやったら席あるし、無料のカルチベートチケットもぎょうさんあるので、観に来ておくれよ。
6月17日(金)18日(土)『玄朴と長英』『珍珠奶茶』
at 十色庵

http://handsomebu.blog.jp/archives/52372002.html

真山青果と保坂萌の二本立てが観られるのは時間堂だけ。

さて。本題。演出ノートね。

いままでのあらすじはこちら。

プレ稽古ってなんすか、いらなくないすか?[演出ノート2016:01]
http://handsomebu.blog.jp/archives/52374891.html

稽古前の準備ってなにすんの?[演出ノート2016:00]
http://handsomebu.blog.jp/archives/52374599.html

タイトルは全力で否定するつもりで書いたよ。読者諸賢のお察しのとおりだよね。

演劇公演は、稽古初日に作品の出来が決まる

というのが私の持論です。色んな現場がありますが、稽古初日から公演まで、平均すると一ヶ月くらい、というプロダクションが多いのではないでしょうか。一ヶ月で爆発的な成長や、奇跡的な化学反応は起こりません。muri. なにか生まれるとしたら、その一ヶ月の前に、そこに参加する人々が積み上げたものの総和や積算であって、作品づくりのための一ヶ月は、その可能性を減じない、というのが、われわれ演出家に出来ることの全てだと思っています。

分かりにくいですかね。とにかく稽古で出来ることは高が知れているので、稽古に入る前の準備で、演出家として十分なリサーチや方針が立てられているかとか、俳優として入念な準備や身体ができているか、てことが重要なんだと思いますよ。わたしゃ。

ま、いろんな考え方の人がいますからね。現場入ってからやる、て方もいると思います。

で、こんなこと公言している演出家としては、もんのすごいプレッシャーで稽古初日を迎えるわけですよ。そんな大したことするわけじゃないんですが。ただ、最初が肝心という思いはすごくあります。

理由は幾つもありますが、言語の共有と、時間/空間の使い方の基礎ができるからですね。

言語の共有については前回書きましたので、今回は時間/空間の使い方について書きます。

人数が多いと、とかくまとめることが難しくなります。稽古時間でも待ち時間が長くなると、モチベーションの維持が大変だったりもします。場所の使い方も、一度荒れると、そのあと整理整頓するのが大変です。そして、いいモノをつくる場所は整理整頓がしっかりしています。だいたい。

過程が結果をつくる、です。

前時代的な、荒れ果てたタバコ臭い稽古場と、バンカラな熱血チーム、喉から血が出たりからだを痛めつけたり、そういう作り方の芸術も、あるっちゃあるでしょうけど、なんか、ヤダ。

あと、これは言語の共有に入るかもしれませんが、わたしは風通しの良い場所のほうがものづくりが良くなると思うんです。たとえば、見学の人が多く来るとか。けっこう「完成したモノ以外、見せたくないわ」ていう方多いんです。わたし「秘密は何もない」(C)ピーター・ブルック派ですから。どんどん見せちゃう。

演劇のへんてこなところに「公演初日にお客さんと出会うまで、どんな反応が返ってくるか分からない」てのがあります。で、通し稽古の見学者とか、公開稽古とか、そういう機会バンバン利用して、少しでも早く「観客と同じ時間を過ごす」て経験をした方がいいと思うんですよねえ。

ゾーヤでも、公開稽古やってますんで、興味があったらどうぞお越しくださいよ。くわしくはこちら参照のこと。
http://jikando.com/nextstage/578-jtc27howto.html

ちょっと、創作のことから離れすぎたな。でも、創作に入る前段階の、考え方や環境の整え方、も大事なんですよねえ。

というわけで、創作については「基礎稽古とかやらないでしょ、作品つくってんだから」で。お楽しみに。

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07
黒澤世莉です。

時間堂『ゾーヤ・ペーリツのアパート』の演出ノートです。一回目はこちら。

稽古前の準備ってなにすんの?[演出ノート2016:00]
http://handsomebu.blog.jp/archives/52374599.html
これから演出をしたいとか、演劇をしたいとか、そういう方の参考になれば、と思って書きます。が、なにぶん演劇やり過ぎて、初心者の気持ちというものがもはや分からなくなっています。もし分かりにくいことや聞きたいことがあったら、SNSかなにかで聞いてください。参考にします。

2016年の黒澤世莉という、19年間50作品演出してきた演出家が、どんなことを考えて演出しているのか、何を良いと思って、何に困ったり悩んだりしているのか。そういうことを、誰かの迷惑にならない範囲で、素直に書いていければ、と思います。

ここに書いてあることは、何かの正解ではありません。正しい演劇の姿でもありません。演出の常識とか、演劇界の通常とか、そういうことは分かりません。あくまで黒澤世莉という演出家個人の考えですので、その点はご理解ください。


さて今回はタイトルの通りです。わたし20年くらい演劇の世界にいますけど、プレ稽古って言葉自体新しい言葉ですよね。ここ5年10年じゃないですかね。生まれたの。

うちは、やってます。プレ稽古。4月頭から5月末まで週一で8回、4時間づつやりました。写真はそのとき、フィンランドからきた演出家、ユハ・マケラさん。スピーチテクニックを教えていただきました。

プレ稽古自体はやったら良いと思うんですけど、これは企画することすべてに共通して言えることですが、なぜそれをやるのかという目的、は必要です。まんぜんと稽古日数増やしても意味無いですからね。

稽古は数じゃなく質です。

質の高い稽古を、数やること意味があります。

数が質に転化する、てのもひとつの真実だとは思いますが、それは一回一回の稽古の質を上げたうえでの話でしょうからね。

でまあ、目的はいくつかあるんですが、共有言語の獲得ですね。平田オリザさんの著作では「コンテクストのすり合わせ」て言われてました。

ひとくちに「演劇」といっても、いろいろな姿があります。演出家や劇団によっても、つくりかたや考え方が違ったりします。似ていれば似ているほど、小さな違いが気になったりしますし。

『ゾーヤ・ペーリツのアパート』は、劇団員8名プラス客演11名という陣容です。時間堂としても、演出家黒澤世莉です。としても、一公演における出演者数としては最大です。(総出演者数で上回る公演はあったけど、一度に舞台に出る人数では最大)

人数が多い、ということは、熱量のもとでもあるけど、混乱の原因にもなります。たんにルールを厳しくして規律をつくっても、窮屈だし面白くないじゃないですか。クリエイティビティあふれる現場で、かつ規律が整っている状態、て、結局前述したとおり、言語をどれだけ共有できるか、て事だったりすると思うんです。

具体的に、どう共有言語を獲得していくか、ていうと、これはいわゆる、基礎練習とリハーサルをやるしかないんじゃないかな、て思います。うちでやってるのはこういうことです。

●基礎練習
・スピーチテクニック
・フィジカルトレーニング
・マイズナーテクニック

●リハーサル
演劇についての対話
作品についての対話
戯曲読解
本読み
作品にまつわるムーブメント


これ読んで分かる通り、台本ないと出来ることが制限されます。台本書くためのプレ稽古、てのもあり得るとは思いますけど。あと、ベースとなる技術がないと出来ることが制限されます。学ぶかトレーナー呼ぶかしてください。

今回わたしが長々と考え、時間をかけて何度も伝えたことがふたつあります。「この作品をどういう作品にしたいか」という抽象的な目標設定がひとつ。もうひとつは「わたしはどういう演出家で、どういう過程で作品をつくっていきたいか」という具体的な方法のはなしがひとつ。

言葉は尽くしましたが、19人のチームにどれだけ浸透したかは、まだ未知数ですね。いまのところ問題ない気はしますが、油断はできませんから。

まとめるよ。

たんに、演劇やりたいだけなら、プレ稽古なんかやんなくていいんじゃないすかね。その作品でどれだけの芸術的成果を得たいのか、まず劇団なり企画で共有できてないと、ぼんやりしちゃって時間の無駄だと思います。

逆に言えば、企画として明確な目標があり、本格的なリハーサルが始まる前に、なんらかの共有事項を持っておきたいならば、プレ稽古は役に立つと思います。

実際に『ゾーヤ・ペーリツのアパート』でのプレ稽古が、どれほどの意味や意義があったのか、は、公演の幕が上がってみないと分かりませんね。言語の共有が出来たかどうかって、公演直前の、追い詰められた時期の、まとまりとか伸びとか、になってくると思うので。そこで伸びがなかったら、うまくやれなかってことに、なるかねえ。

言語の共有について、たまに「飲みに行ってやろう」みたいな考え方も見聞きしますけど、わたしは稽古場で完結させたいですね。飲みに行くのが悪いとは思わないけど、シーンとかだけじゃなく、話し合いとかも含めて、稽古場でつくれないとダメじゃない、て思います。

さて、次回は稽古初日の事を書くよ。「稽古初日なんてぼんやりやりすごせばいいじゃない」お楽しみに。

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ただいま二段階目の黒澤世莉です。

「死についての認識」っていうか、感じ方っていうか、捉え方って、四段階に別れるんじゃないかなって思います。

子供の頃って、とにかく恐怖なんですよね。死。大雑把なイメージだけど、スゲー怖い。夜とか眠られなくなっちゃう。宇宙の終わりとか、太陽が白色矮星になったらどうしようとか、そういうスケールで死が怖い。死後の世界とかしょっちゅう考えちゃう。

でも、すぐ忘れちゃう。曖昧に怖がるけど、実感は遠くて、自分は死なないかのように振る舞って生きる。これが、第一段階。

第二段階。わたしは逆算したとき「今までの人生より、これからの人生のほうが短いな」て思った時にそうなりました。死は間違いなく来るもの。だから、これから出来ることは、おそらく、今までできたことより少ない。あらゆる可能性にあふれていた未来は終わって、今の延長線上にある、ある限定的な未来だけがある。それは悲しいことではなくて、終わりが見えるから組み立て易くなることもある。特に「あきらめる」ということは大事になってくる。

それは、残りの限られた時間で「本当に大切なモノを大切にする」ために、ある過剰さや余計さ、ひょっとしたらとってもほしかったけれど全然手に入らなかったもの、かもしれないけど、を整理する、ってこと。死ぬことが認識できて、生の価値を実感する段階。

きっとこの先には、死が間近に迫って、実感として恐怖を感じる第三段階があるんだと、思うんですけど、わたしはそこまで行ったことがないので、よくわかりません。

そしてその先には、実感として死を受け入れた平穏、ていう状態があるんだろうけど、ここまで辿りつけずに死ぬ人お多そうですよね。どう行きたらそんな段階になれるのか、よく分かりません。

はっきりしたことはわからないけど、「明日死ぬかもしれない気持ちで、今を生きる」方が、ぼんやり生きるよりは、いい死に方できそうだな、て思います。

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写真は『ゾーヤ・ペーリツのアパート』通し稽古の様子。46日前に通したというか、通せたというか、まあ輪郭は見えたって感じですよね。

勝負はこっからです。さあ楽しく忙しくなるぞ―。
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黒澤世莉です。写真は『玄朴と長英』の一コマ。やー、男臭い。

1924〜1925

最近取り組んでいる演劇は、この数字にまつわるものです。なんだか分かりますか?

ぽくぽくぽくぽく、ちーん

正解は、ただいま演出中の作品、真山青果『玄朴と長英』の初出が1924年、ブルガーコフ『ゾーヤ・ペーリツのアパート』の初出が1925年、でした。たまさか、同じような時代の戯曲を上演することになりました。

ってタイトルでまるわかりやんかーい。

『玄朴と長英』は、60分の男くさい二人芝居、幕末の蘭学者の大げんかを描いた歴史劇です。『ゾーヤ・ペーリツのアパート』は、ブラックコメディで、大勢の登場人物が歌っと踊って最後は脱ぐ不条理幻想劇です。

あまりに演劇的な文法が違うので、逆に面白いですね。国境とか文化の違いより、演劇の性質がぜんぜん違う、っていうのが。

それをどっちも「面白いから」って上演しちゃうわたしもイカレポンチだなー、とは思いますね。楽しいですよ、ほんと。どっちも。

『玄朴と長英』は40人入ればパンパンの十色庵、『ゾーヤ・ペーリツのアパート』は200人余裕で入る東京芸術劇場シアターウエスト。『玄朴と長英』はござることばがちょいちょい出る時代劇、『ゾーヤ・ペーリツのアパート』は翻訳調とソ連用語がちょいちょい入る外国演劇。『玄朴と長英』は男の世界、『ゾーヤ・ペーリツのアパート』は娼婦の世界。

どっちも観に来てくださいな。

とくに時間堂や黒澤世莉の演劇を観たことないって方で『ゾーヤ・ペーリツのアパート』4,500円なので、どうしようかなーてお悩みの方。2,000円だったり、無料のカルチベーとチケットがあったりする『玄朴と長英』を試しに観てください。面白かったらもう一本。ね。

時間堂レパートリーシアター
6月17日(金)18日(土)『玄朴と長英』『珍珠奶茶』
at 十色庵

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【次回本公演】「ゾーヤ・ペーリツのアパート」
2016年7月29日(金)〜31日(日) 東京芸術劇場シアターウエスト
http://jikando.com/nextstage/534-zoykasapartment2016.html


『玄朴と長英』初めて通し稽古して、まあ、通ってよかったな、て感じ。公演まであと4日。明日は『ゾーヤ・ペーリツのアパート』初の通し稽古。こっちは公演まであと46日。

さてはて、どうなることやら。でも、何が起きても、それを次に役立てれば、無駄にはならないのだ。

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黒澤世莉です。写真は『ゾーヤ・ペーリツのアパート』宣材撮影の舞台裏。

時間堂『ゾーヤ・ペーリツのアパート』の演出ノートをはじめます。

これから演出をしたいとか、演劇をしたいとか、そういう方の参考になれば、と思って書きます。が、なにぶん演劇やり過ぎて、初心者の気持ちというものがもはや分からなくなっています。もし分かりにくいことや聞きたいことがあったら、SNSかなにかで聞いてください。参考にします。

2016年の黒澤世莉という、19年間50作品演出してきた演出家が、どんなことを考えて演出しているのか、何を良いと思って、何に困ったり悩んだりしているのか。そういうことを、誰かの迷惑にならない範囲で、素直に書いていければ、と思います。

ここに書いてあることは、何かの正解ではありません。正しい演劇の姿でもありません。演出の常識とか、演劇界の通常とか、そういうことは分かりません。あくまで黒澤世莉という演出家個人の考えですので、その点はご理解ください。

さて、一回目は、演出家の準備ってなにすんの?について書きます。

いろいろなときに「とにかく準備大事」と書いていて、それはポジションによって色々変わってくることだとは思うのですが、特に演出家の準備、稽古の始まるまでのことについて書きます。

私は「稽古初日に、その作品の出来は決まる」と思っています。一般的な演劇のリハーサル期間は一ヶ月くらいだと思うんですが、そんな時間で劇的に成長するってことは稀です。稽古初日までに何を持ってこられるか、が大事。本当に。

稽古が始まったら、そこにある可能性を、できるだけ減ぜずに運んでいくしかできないですからね。伸ばすのは稽古に入るまで。です。

演出家の準備は、ほぼ取材、リサーチが全てではないでしょうか。それを分解して整理していきます。これ全部を私自身がやれているわけでもないですが、理想論だったり、時間があればやりたいことであったり、です。

台本を読む
読書百遍、というコトバがあります。とにかく100回読めと。脅威の読解力でもないかぎり、数は力ですよ。とにかく最初は質より量です。時間をかけましょう。

そして、作品にの背景について調べる。国、時代、登場人物、文化など、について。ですね。そもそも台本がない、という場合は、みなさんどうしてるんでしょうね。私には分かりません。

作家について調べる
「作家の書いた他の台本を読む」
シェークスピア演るならシェークスピア、ブルガーコフやりならブルガーコフ読んでおくべきでしょう。願わくば全集。最低でも有名なものは。

「作家の書いた台本以外のものを読む」
チェーホフなんかはコラムも短編も書いてますからね。

作家の背景についてしらべる。国、時代、文化など、について。それが分かると面白い、てことはたくさんあると思います。

で、ここから先は、具体的にどう調べるのか、を書いていきます。

現地取材
ドイツの作品ならドイツに行ったほうがいいでしょうね。北朝鮮や宇宙ステーションが舞台とかだと、なかなか難しい物がありますが。現地に行かないとわからないことがたくさんあります。イラン取材は行って良かったです。ほんと。

インターネット
やー、これがない時代はほんと大変だったと思います。ウィキペディアとか神の機械ですよね。

図書館
でもやっぱり、図書館が一番いいですよ。ちなみに演劇関係の本は、早稲田の坪内逍遥記念演劇博物館か、新国立劇場のライブラリーがオススメです。

カーリル
まー演劇関係の資料はなかなか見つからないので、検索サービスは頼もしいですよね。

Amazon
他中古書籍サイト

剛毅な人は買っちゃいましょう。わたしは図書館で調べて、こりゃ手元にあったほうが良いなってものだけ買って節約します。

上演作品を観る
有名な作家の作品なら、先にどういう上演をされているか、当然観ておいたほうが良いと思います。それで影響されてブレるようなら、うーん、あんま、なんですかね。演出むいてないんじゃないですかね。
劇場の上演でも、映像でも、観ておいたら良いと思います。youtubeにも結構上がってますよね、海外の上演とか。

ここまでがリサーチ編です。いろいろインプットしたら次行きますか。

作戦立案編
わたし作戦立てるのキライなんですけど、正確には考えたとおりにするのはつまらないと思うってことなんですけど。
演出家には大きく二種類いると思っていて。

自分のイメージはっきりしてて具現化するタイプ / 大まかな方向性を打ち出して、細部は任せるタイプ

わたしは後者なので。こまごました作戦というより、だいたいの時間の流れとかですね。いつまでに何ができてないとまずいみたいな。プロジェクトマネジメントです。そういうことをします。

決まったことだってどんどん変更かけていくタイプです、わたし。でも、これって要は決まってることが少ないと、すげーぼんやりしちゃうから、決めて作っていこうぜ、てことでもあります。壊す前提でつくる。

コンセプトを考える
主題を考える、決める
ほぼ一緒なんですけどね。意味。おおまかな方向性を打ち出して任せるタイプは、目的地の設定がとっても重要になってきます。もちろん、つくりながら「こっちじゃなかった」てなる場合もありますけど、こっちじゃない、が分かるためには「どっちに行くかか」を決めないといけないってことです。

演出の仕事はなにか考える
そもそも演出ってなんだ、みたいなことを考えます。そもそも論好きなんで。ねんで演劇やってるんだろうとか、ほんと毎日考えてますね。それは変態だと思いますが、演出とか、自分の仕事をぼんやりやらず、意識的に取り組むのはいいことだと思います。今は大きく二つが演出の仕事だと思ってます。

「読解、空間、俳優」この三要素をあーだこーだする、演出なんだと思います。

「決断する」アイディアやネタ出しはどんどんやってもらっても、最終的に責任をとる、のが演出なんだと思います。

最後にまたちょっと違うやつ。

打合せ
稽古が始まる前に、俳優さんやスタッフさんや制作さんと、なるたけ話しておいたほうが良いです。もちろん用がないとなんだこりゃみたいな時間になります。ただ、公演前になればなるほど時間はなくなるので、早めに顔を合わせて、コンセプトの共有や、目標の共有、そして、自分はどんな演出家で、どんな作品が作りたいのかのプレゼンテーション、はやっといたほうが良いと思いますけどねえ。

演出オン稽古が始まるまでの準備、はこんなところですかね。あなたの準備も聞かせてください。

では、次回[01]は「プレ稽古ってなんすか、いらなくないすか?」です。

お楽しみに。

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